開催概要
2024年12月21日、千葉県柏の葉キャンパス(東京大学施設)において、冬休み学びフェス『スマートシティと冬休み』の一環として、「自分のアイデアが、動く絵本になる!」デジタルストーリーブックワークショップを開催しました。

ワークショップの背景と目的
テクノロジーが急速に進化する現代社会において、子どもたちの創造性とデジタルリテラシーを育むことは、かつてないほど重要となっています。本ワークショップは、子どもたちの豊かな想像力を最新テクノロジーの力で具現化し、新しい学びの可能性を探求することを目的に開催されました。
ワークショップの特徴
創造性を解き放つ独自のアプローチ
従来の教育では制限されがちな子どもたちの創造性を、デジタルツールを通じて自由に表現する機会を提供し,以下の3つのプロセスを通じて自分だけのデジタル絵本を制作しました。
- アイデアの言語化: 頭の中のイメージをストーリーとして表現
- キャラクター設計: 想像上の登場人物を具体的に描写
- デジタル制作: AIツールを活用した絵本の視覚化
印象的な参加者の作品
特に印象的だった作品の一つは、小学校6年生が創作したタイムトラベル物語です。作品は京都の本能寺跡地にタイムスリップし、織田信長を助けるというクリエイティブなストーリーで、参加者の豊かな想像力を示しました。


テクノロジーと創造性の融合
AIエージェントの活用
最新のAIツールを使用し、子どもたちのアイデアをより豊かに、より簡単に視覚化することに成功しました。単なるデジタルスキルの習得を超えて、子どもたちの想像力を解き放つ道具としてテクノロジーを位置づけました。
画像生成の工夫
画像生成における課題に対し、服の色や背景などの詳細な設定によって、子どもたちがイメージした内容により近い表現を実現しました。
参加者の学びと成長
ワークショップを通じて、子どもたちは多様な重要なスキルを身につけました。自分の内なるアイデアを言葉や画像で明確に表現する力を磨き、デジタルツールを単なる技術としてではなく、自己表現の手段として創造的に活用することを学び、その過程で自分の可能性を発見する喜びを体験しました。特に印象的だったのは、参加者たちが自分のアイデアを具現化していく中で徐々に自信をつけ、自己肯定感を高めていった姿です。テクノロジーを通じて自分の想像力を解放し、自分らしい表現ができる喜びは、子どもたちの目を輝かせ、新たな学びへの意欲を引き出しました。
今後の展望:デジタル図書館構想
参加者の素晴らしい作品を広く共有するため、「子どもたちのアイデアを形にするデジタル図書館」の構想を進めています。現在、以下の機能追加を検討しています:
- 多言語変換
- 読み上げ機能
- 自動表紙・ストーリー画像生成
- 他の子どもたちの作品を閲覧できるギャラリー
総括
このワークショップは、テクノロジーと子どもの創造性が融合することで生まれる無限の可能性を示す、貴重な機会となりました。デジタル絵本づくりという体験は、単なるデジタルスキルの習得を超えて、子どもたちの想像力を解き放ち、自己表現の喜びを知る機会となりました。子どもたちの自由な発想や純粋な創造性は、大人が忘れてしまった「考えることの楽しさ」を思い出させてくれます。今後も、子どもたちの創造性を育み、支援する取り組みを続けていきます。